こんにちは、だいとくです。
今回は宮本武蔵が遺した書物 「五輪書」注訳:鎌田茂雄 を読んでゲームに役立つ情報をまとめた記事(後編)です。
前編を読まれてない方は【スプラトゥーン上達】宮本ムサシから学ぶ(前編)二刀流と二つの目からお楽しみください。
すずめ君、オンライン大会「バレル杯」お疲れ様ー
お疲れ様でした。惨敗しちゃいましたね…泣
そやなー、悔しい!大会を通してどうだった?
練習中も思っていた事ですが、負けて更に「強くなりたい!」って思うようになりました!
おお!負けはしたけどそれは良い事だ。今回もそんな強く在りたい人の為に宮本武蔵が書き遺した「五輪書」からゲームに役立つ情報を紹介するぜ!
武蔵は生涯の約60戦全てを無敗だったといいます。単なる決闘だけでなく、戦での乱戦や、多勢を相手する場合など、まさに修羅場をくぐり抜けてきたのです。
その武蔵が晩年に山に籠り、書き残したのがこの「五輪書」です。武蔵の知恵を紐解き現代のゲームに役立ててみましょう。
新たな発見があり、武蔵の考えを取り入れることでモチベーションも上がること間違いなしです。
一vs多勢の極意
3つのポイント
ひとりで複数人を相手する時に重要なことは、3つです。
- 対峙する敵はひとりになるよう工夫。
- 目の前の敵ひとりに全力を尽くす。
- 倒した敵に心をとめず、次の敵へと働きかける。
多勢を相手しても斬り合う瞬間は一対一
まず、ひとつめに
瞬間、瞬間に対峙する敵はひとりになるよう工夫する。
という事が大事です。
大勢の敵に囲まれたとき武蔵はどうするのでしょうか?
そこで武蔵が第一にとる行動は「逃げる」です。
すると逃げた武蔵を敵が追いかけてくるとします。
武蔵には追いかける足の速い順に敵が相対していくことになるのです。
結果として、斬り合う瞬間は一対一となります。
そのほかには狭い通路や地形を活かし、多勢の効力を無効にするといったものです。
つまり「一対多勢」を工夫しだいで「一対一」にする。
ということが大事なのです。
言ってることは分かりますがそれが難しいんですけど?
それな。スプラにおいては敵に囲まれた場合、地形やサブを活用して一瞬でも一対一に持っていけるように日々研究するしかないのかも。
一対一なら負けない
この話の大前提であり、最大のポイントは
一対一なら負けないという事です。
これはもうどうしようもありません。
ただただ強くなるように工夫して鍛練あるのみです。
だいとくさん。この話って一対一は勝つ前提で進んでますよね?
そう。笑 そこは武蔵さんやから一対一勝つのは当たり前な。
それが難しいんじゃないですかぁあ!!
跡を捨て跡を拾う
一対多勢の極意、最後のポイントは
「跡を捨て跡を拾う」という事です。
以下の引用をご覧ください。
十人が一太刀ずつ斬り込んできても、その一太刀一太刀を受け流して、跡に心を止めず、次々と跡を捨て跡を拾うならば、十人すべてに働きを欠かぬことになる。十人に十度心が働いても、どの一人にも心を止めなければ、次々に応じても、働きは欠けない。もし、一人の前に心が止まるならば、その一人の太刀は受け流すことはできても、二人目の時は、こちらの働きが抜けるのである、ということである。
宮本武蔵「五輪書」 全訳注:鎌田茂雄
「跡を捨て跡を拾う」とは、心を止めず、次に働きかける。という事です。
スプラトゥーンで例えます。
上級者は敵をキルした後、次の行動が早いです。
キルした対象への雑念が無く、敵を倒した瞬間、意識を次へ向けています。
むしろ、敵を倒す前からキルできることは分かっていて、
次への動きに意識は流れ始めている場面もあります。
一方、初心者は目の前の敵に精一杯。
うまくキルできたとしても、
それに対する意識が捨てきれていません。
倒せたよかった!、嬉しいという感情や、ここは上手くいったなぁ
と言った技術的な面の考えを巡らせ、意識が次の敵に向けられていません。
ゲームを楽しむという面に置いては何ら問題ありませんが、
次から次へと敵が襲ってくる場面では1対多勢を勝ち抜く為には
「跡を捨て跡を拾う」が大事となってくるのです。
拍子の重要性
拍子とは
拍子とは、リズム、タイミング、間。のことです。
武蔵はこの拍子の重要性を説いています。
どんな物事についても、拍子があるものであるが、とくに兵法では拍子の鍛練なしには達し得ないものである。
宮本武蔵「五輪書」 全訳注:鎌田茂雄
なぜ拍子が重要かというと、
それはどんなに強い力を持っていたとしても、
それを発揮するタイミングや間が悪いと無力となってしまうからです。
敵が崩れる拍子をつかまえて、その間を取り逃さないように追い立てることが肝腎である。
宮本武蔵「五輪書」 全訳注:鎌田茂雄
スプラトゥーンでは
打ち合いが得意なプレイヤーがいます。その力が最大に発揮できるのは
- 敵の戦形が崩れたタイミング
- 敵ひとりが孤立した間
- 射撃リズムの一瞬の隙
このような拍子で仕掛けることで持ち前の力が最大に発揮できます。
リズム、タイミングを考えず、がむしゃらに敵に向かっていっては、
無鉄砲になってしまうだけです。
兵法の拍子にもいろいろある。まず、合う拍子を知り、つぎに合わない拍子を知りわきまえ、大小・遅速の拍子の中でも、合った拍子、間の拍子、逆の拍子を知るのが、兵法の第一とすべきことである。とくに、このあいての拍子にさからうことを知らないでは、確かな兵法にならないのである。 戦闘においては、敵の拍子を知り、敵の思いもかけぬ拍子をもって空の拍子を智恵の拍子より発して勝ち得るのである。
宮本武蔵「五輪書」 全訳注:鎌田茂雄
僕はどのタイミングで仕掛けたらいいか、まだよく分かりません。
分かりやすいところだと、人数有利になった瞬間とかだね。
それは分かるんですけど、打ち合いの時がいまいち…
そうやな…プレイ中は今だっ!っていうタイミングがあるけど、それは感覚であるから、日々プレイしてタイミングを掴んでいくしか道はないかなぁ。
3つの先手の取り方
懸(けん)の先、待(たい)の先、躰々(たいたい)の先
戦いにおいては先手を取ることが重要ですが、その先手の取り方には3通りあります。
- 自ら敵に仕掛けていき先手をとる。
- 敵が仕掛けてきた場合に先手をとる。
- 自分も敵も仕掛けた時に先手をとる。
手をとるのに三つの場合がある。 一つは、わが方から敵にかかっていく場合の先手のとり方、これを「けんの先」しかける先手という。 一つは敵がかかってきた場合の先手のとり方、これを「たいの先」待ってとる先手という。 一つはわが方からもかかり、敵からもかかってくる場合の先手のとり方、これを「躰々の先」という。
宮本武蔵「五輪書」 全訳注:鎌田茂雄
スプラトゥーンでは
懸の先を考えてみましょう。
- 潜伏して相手が自分に気づいてない場合に仕掛ける。
- 味方と撃ち合ってる時に仕掛ける。
次に待の先についてです。
- 先に敵に仕掛けさせて、避けたのちに攻撃する。
- 反射的に敵の攻撃を躱し、反撃する。
最後に躰々の先です。
- 力と技術でねじ伏せる。(武蔵感)
これまた難しいことを言いますね。
だよね。スプラでは基本、潜伏からの先手を取ることが大事かなあ。
以上になります。
いかがだったでしょうか?
前編を読まれてない方は【スプラトゥーン上達】宮本ムサシから学ぶ(前編)二刀流と二つの目からお楽しみください。
皆さんのゲームライフの参考になったら幸いです。
最後に次の引用でこの記事を締めさせていただきます。
ありがとうございました。
この書物に書かれていることを、わが身にとっての書付けと心得て、ただ見るだけと思わず、親しむだけとも思わず物まねするのではなく、真に自分が見出した利とするように、常にその身になってよくよく工夫しなければならない。
宮本武蔵「五輪書」 全訳注:鎌田茂雄
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